前回、【営業レシピ】営業代行歴10年で経験した営業スキルのコツを大公開2を書きました。

[1]は、【営業レシピ】営業代行歴10年で経験した営業スキルのコツを大公開1

今回は営業とマーケティングの歴史から説明していきます。

第2章 営業の種類

あなたの会社では何の商品を販売しているか?

世の中には色々な商品がある。例えば、スマホ内のアプリや広告、飲食レストランもランチやディナーの商品をシーズンごとに変えている。

これも立派な営業商品と言える。

既存のお客にアプローチをするルート営業もある。

電話がかかってくるいわゆるインバウンド型の営業、ホテルサービスは、宿泊客をより気持ちよく迎える接客営業と言える。

人事部だって新卒や中途を採用する採用営業。

経営者は会社という商品を提供する。

こうして見ると、世の中に存在する全ての商品が営業商品であると言える。

営業の種類は大きく分けて3種類。

 

営業の3種類 筆者作成

Business to Businessは、一般にはBtoBと略され外国企業における折衝の場ではB2Bともされる。

いわゆる会社(対)会社のサービス。

Business to Customerは、BtoCもしくはB2Cと略され、会社(対)消費者となる。

携帯やインターネットの通信契約から、NetflixやAmazon Primeなどの月額を払うことで利用できる月額課金(サブスクリプション型)のサービスもある。

最後にCustomer to Customerは、CtoCもしくはC2Cと略される。

これは消費者(対)消費者で、メルカリやAirbnbなどがある。

先日上場したメルカリの場合、具体的にはエスクローというビジネスモデルになっていて、消費者と消費者の間の仲介役を担っている。

昨今はCtoC向けの月額課金(サブスクリプション型)サービスが増えてきており、いかに消費者を巻き込めるかということに焦点が向いている。

<2>営業とマーケティングの関係

営業とマーケティングの関係を図示してみる。

営業とマーケティングの関係 筆者作成

アメリカにおいては、経営における営業とマーケティングとの関係についた研究が盛んである。

上の図では、米国・オランダのB2B企業の75社を対象に、営業とマーケティングの関係を表した図である。

図からも分かる通り、営業とマーケティングでは異なる業務ながらも統合部分では、「見込み客」、「商品サービス」、「優先順位付け」、「提供価値」、「新規顧客開拓」、「カスタマーサポート」、「価格設定」、「販売予測」、「プロモーション」 と情報を共有しながら動いていることがわかる。

営業の基本 言語と非言語の法則

言語と非言語の法則について紹介する。

メラビアンの法則とは、アメリカの心理学者であるアルバート・メラビアンが提唱したバーバル(言語)とノンバーバル(非言語)が、人間の好意にどのように影 響するかを研究したものである。

メラビアンの法則 筆者作成

実際にこの法則を意識したコミュニケーションでは、人間の好意に影響する結果が得られている。

これは3Vと定義できる。

• Visual(視覚情報)=55%
• Vocal(聴覚情報)=38%
• Verbal(言語情報)=7%

「メラビアン」の法則では、人間の第一印象は初めて会った時の3秒〜5秒で決まり、ほとんどの情報は視覚から得られると言われている。

つまり人間はノンバール(非言語)コミュニケーションから半分以上も印象を受けていることになる。

では実際、営業ではどうだったのかを述べると、 Visual( 視覚情報)=55%(見た目)が大切とはいったものの、視覚による見た目はさほど関係ない。とは言ったものの、あまりにも不衛生な格好は論外である。

私の知っている営業マンで、色が小麦肌に焼け濡れた髪のヘアスタイルに、どこか近寄りがたく怖い雰囲気をした営業マンでさえ何件も契約をしていたし、 190㎝近くある高身長で威圧感のある営業マンでさえ、好成績だった。

このVisual(視覚情報)=55%を分解してみると、ノンバーバル(非言語)の隠された技術で、それは「雰囲気=Atmosphere」であることが分かった。

この雰囲気こそが営業の結果を左右する。

アパレルの販売員で言うと「立ち振る舞 い」になるし、芸能人やモデルでいえば「雰囲気やオーラ」 ということになる。

雰囲気を持った人は、どこか他の人とは違った色を放っている。

ではその雰囲気はどうやって作り出せるのか?

これは意識し練習することで身につく。

モデルだって毎日、鏡を見て表情の確認や歩き方・立ち振る舞いなどを練習しているし、女優や俳優だって演技のために発声練習や運動、情熱などを練
習している。

ちなみに情熱も練習できることは伝えておく。

ここで周りに「雰囲気の良い友達」 をイメージしてみてほしい。

この雰囲気はどう作られているのかを分析してみよう。

次に聴覚情報の38%だが、これも視覚情報の55%に引けをとらないほど重要度が高い。

この聴覚情報は何かというと、「声質」 や 「声のトーン(高低)」 や 「話すスピード」 である。

声優を思い出して見ると、声優は声を武器にしている。

「声質」「声の トーン(高低)」「話すスピード」 を練習をしている。

この3つが揃うと独自のリズムを作り出せる。営業も同じである。

実際に、友達と話しをしているときに心地の良い声を感じる友人であったり、逆に違和感を覚える人もいると思うが、Vocal=声は練習できる。

そして声で作り出せる最高の調味料が、「情熱」である。

この情熱はAppleを創業したスティーブ・ジョブスのプレゼンを見るとよい。

スティーブ・ジョブスは最高の経営者でもあり最高のプレゼンターでもあることはよく知られているが、同時に最高の営業マンであることも忘れてはならない。

どの会社にもカリスマ性をもった人はいる。

営業のカリスマ性を持った人もいることだろう。

ドイツの社会学者であるマックス・ウェーバーは支配の3類型において、このカリスマ的支配性を「個性が自然に持つチカラや特質」 と説いた。

最後に、Verbal(言語情報)=7%であるが、人間はあまり内容を重視していないということが伺える。

人は、人間の好意に対して「言語情報」が重要ではないことが分かる。

つまり初めて人に会うときに重要なことは、挨拶よりも笑顔(表情)だということ。

笑顔がグローバルにおいても共通言語のように、言葉で挨拶をするのではなく笑顔で話しかけることが重要である。

「7ストーリー」の科学

「7ストーリー」の科学について、科学的な営業とは何か?科学というと、なんだか難しく聞こえるかもしれないが、そんな難しいものでもない。

大学に通った人であれば誰しもが卒業論文を書くが、それと同じで「研究から得られた結果こうなる」と証明されることである。

では何が営業成果を高めるのか?

営業マンがお客さんに提供する「価値とは何か」を考える。

逆に営業マンから電話や訪問があったら、場合によってはイライラすることだろう。

どういう対応がイライラするのかも考え、提供する価値を7つに分類した。

この7ストーリは、世の中にある本には書かれておらず、対人スキルとして身につけておくといい。

「7ストーリー」の科学は、以下のような順序で組み立てる。

「7ストーリー」シナリオ 筆者作成

①自己紹介:あなたは何者なのかを明示する。

②アイスブレイク:信頼関係の構築をする。赤枠にした理由は最も重要だからです。
人の行動が他人にどのような影響を及ぼすのか?好感・反感などの研究を行ったアルバート・メラビアンが提唱した「メラビアンの法則」に基づいている。

③見極め:話している人に決裁権はあるのかを確認する。
決裁権や担当者ではない場合、営業の「7ストーリー」の科学にあるように、条件2を考える必要がある。例えば次回のアポイント設定や決裁権がある人の紹介などだ。

④プレゼンテーション:将来のメリットと競合他社との差別化を伝える。
ここでは「簡潔に話す」というのが鍵になる。そして最も重要なことはデメリットも伝えることだ。デメリットがあれば、そのデメリットはどのように解決できるかを 聞くことが重要である。

⑤クロージング:購買意欲を確認し、購入にいたらない場合の理由も聞く。
ここでは契約を急がないことが重要である。また同様にタイミングも重要。クロージングは何度も同じ言葉を使わず自信を持って自社サービスをイメージさせる。

⑥感謝:時間を取ってくれた感謝を述べる。
契約であろうと例え契約できなかったとしても、去り際は礼儀を持って接する。去り際の悪い営業マンは、自分と会社のブランドイメージを下げてしまうので 特に注意する。

⑦再確認:紹介をもらい、キャンセル&クレーム対策をする。
人の購買意欲は常に変わることを想定する。それが高価なものであればあるほど、購買意欲はクロージングの後から落ちはじめる。購買のモチベーションをコントロールしよう。

「7ストーリ」の科学と同時に併行して使える顧客心理学を次の章で紹介する。

顧客心理学「5つの要素」

4C分析・メラビアンの法則・7ストーリーの科学が理解できたところで、営業で使える顧客心理学のスキルを紹介する。

現在のSNS広告マーケティングにみるAIDMA(アイドマ)の法則やAISAS(アイサス)の法則とは違い、対面スキルでも変わってくることは周知のとおりだ。

そこで今回は、購買意欲を訴求する5つのヒアリングについて紹介する。

①ニーズ:顧客のどこにニーズ(欲求)があるか探りながら質問する。特に課題を解決できるようであれば尚更いい。

②簡潔:簡単に終わること、時間を取らないこと、すぐに終わることを先に伝える。

③羊の法則:現在どの市場で使われているのか、どんなターゲット層に好まれているのか、同じような課題を持っている層のストーリーを話す。

④限定性:期間限定、数量限定、特製限定など今ここだけのメリットを伝える。(この店舗だけの特典、初回購入者限定など)

⑤選択権:購入はあくまでお客さんが決めるという選択権を与える。強引に売り込まない。売り込んだ瞬間に契約されないと理解しよう。

次の章では、顧客目線で考える法則について紹介する。

顧客目線で考える法則

顧客目線で考える法則は、自分が顧客の立場になって考える認知法のことである。

大衆に知られている商品やサービスは、ブランドとして認知され、いろいろなイメージ戦略が使われてる。

例えば、お洒落・キレイ・かわいい・かっこいい・お得・豪華などなど、様々なイメージが存在する。

これはブランド認知がマーケティングで使われているが、その中で2つの法則を紹介する。

まず1つ目は、「チリコ」の法則。

チリコの法則は、マーケティングやブランド戦略で使われることが多く、以下のように定義する。

• 知(チ):知らないもの
• 理(リ):理解できないもの
• 好(コ):好みでないもの

この法則は、人間は「知らないもの」・「理解できないもの」・「好みでないもの」は買わないという法則のことである。

またブランド戦略についても簡単に説明しておくと、ブランド戦略でよく使われることを、以下に紹介する。

• ブランド認知
• ブランド連想
• ブランドロイヤルティ(顧客基盤構築)

人間は見慣れたものを好み、なじみのある商品にはプラスの感情を示すということである。

TVやCMに頻繁に出てくる商品や芸能人、SNSで出てくるインフルエンサーたちはある意味でブランディングされ認知されている。

紙ベースにおける広告は、駅構内、電車内、道路、ビルの壁等でブランド認知されているし、SNSやブログでも同様にブランド認知されている。

ブランド認知させ、ブランド連想させれば自然とロイヤルティに繋がるということをカルフォルニア大学バークレー校の名誉教授であるデビット・アーカー氏は言っていた。

チリコの法則はブランド戦略の一部であるが、チリコの法則とセットで覚えておくとよい。

「メリコ」の法則についても説明しておこう。

「メリコ」の法則は、以下のように定義される。

・目(メ):目立つもの
・理(リ):理解できるもの
・好(コ):好感がもてるもの

まとめるとメリコの法則が「売れる商品の共通点」であり、チリコの法則は「売れない商品の共通点」であるということである。

チリコの法則を知っていれば、「チリコ」の法則を考えながらプレゼンしてあげると、対面では成功する可能性が高くなる。

聞く技術

聞く技術は、「パレート」の法則で応用ができる。

パレートの法則とは、イタリアの経済学者であるヴィルフレド・パレート(Vilfredo Pareto)が理論であり、会社全体の売上において2割(20% )の顧客が8割(80%)を占めているというものである。

これを営業でどのように利用できるかというと、以下のようになる。

• 80%=相手の話しを聞く(ヒアリング)
• 20%=自分の意見を言う(プレゼン)

つまり20%の顧客をキャッチするためには、自分が80%相手のニーズや課題をヒアリングすれば良いということになる。

決定的な差を生む5つの効果

ここで相手の心を掴むための決定的な差を生む5つの効果を紹介する。

① うなづく
② あいづち
③ 視 線
④ 質 問
⑤ メ モ

①うなづく:80%話しを聞いているとうなづくことで相手は、しっかり話しを聞いてくれているんだなと共感の認識を示す。

これは人間に備わった感情で共感は仲間意識を持たせてくれる。

男は、狩猟時代、仲間とチカラを合わせて危険な動物に立ち向かい獲って食べてきた。

女は、そんな男の帰りを待ち、家や子供を守るために仲間と結託して家や子供を守った。

こうした共感のチカラは、コミュニケーションというツールが発達した時代、うなづくという重要な役割に変わってきている。

②あいづち:話し手に安心を持たせるための潤滑油となる。

うなづくと違う部分は、うなづきが「うんうん」と首を縦に動かす行為だとしたら、あいづちは時々、会話を入れることである。

その際に注意しなければならないことは、決して相手の話しをさえぎってはならないということだ。

あいづちの代表的なものとして「オウム返し」を使うのが良い。

「オウム返し」とは、相手の話した言葉をそのまま鳥のオウムのように返すことである。

聞いてもらえてる、理解してもらえていると感じる傾聴技法の1つである。

③視線:真剣に相手の目を見て話しを聞くことで相手が聞いているか、相手が認識する効果である。

目は口ほどにモノを言うとは、このことだ。

④質問:質問する効果。これは相手を安心させるために使われるが、逆に的外れな質問は逆効果となるので気をつける必要がある。

⑤メモ:メモを取る姿勢を相手に示すことで信頼を得る効果である。

結果、営業は何を契約しているのかというと顧客の「信頼」 を契約している。

営業は「契約」をすれば終わりだと勘違いする人もいるが、顧客にとっては「はじまり」に過ぎない。

自分の成果だけに甘んじる営業マンは顧客の信頼を失うし、そういう営業マンは淘汰されていく。

AIの発達した未来では、信頼のおける営業マン、影響力のある営業マンだけが生き残る。